再審情願とは

再審情願

再審情願とは、すでに退去強制手続きが終了し、退去強制令書が発行され退去強制が確定している人が、その後の家庭環境の変化などを理由に、文字通り再び審査を請求するものです。
例えば、入国管理へ収容された時点では婚姻が成立しておらず、退去強制令書が発行されてしまった後で婚姻などが成立した場合によく見られます。この場合にはすでに退去強制手続きに伴うすべての審査が終了しており、その結果としての退去強制も確定しています。それを覆して、状況が変わった後の条件でもう一度審査を行い、在留特別許可を請求するものです。
ただし、在留特別許可と同様に再審情願という申請が法律上認められているわけではありません。
そのため、いつまでに申請に対する結果を出さなければならないという義務も生じないため、結果が出るまでに相当期間が必要となるケースも少なくありません。
収容令書による収容は最長でも60日間である事は前述しましたが、再審情願を行なう場合は退去強制令書が出された後になるので、収容される期間の日数には制限がありません。そのため、収容される期間が1〜2年といった長期にわたることも考えられます。
5 入国警備官は、第3項本文の場合において、退去強制を受ける者を直ちに本邦外に送還することができないときは、送還可能のときまで、その者を入国者収容所、収容場その他法務大臣又はその委任を受けた、主任審査官が指定する場所に収容することができる。
「出入国管理及び難民認定法」より一部抜粋
さらに、再審情願を行なう場合には、特別な事情がない限り仮放免などが許可される事は稀であり、ほとんどのケースでは収容された状態で結果を待つことになります。もちろん、数ヶ月で結果がでて在留を許可されるケースもありますが、最悪のケースでは2年近く収容された上、結果が不許可となることも考えられます。
また、日本には収容所が、東日本入国管理センター(茨城県)、西日本入国管理センター(大阪府)、大村入国管理センター(長崎県)の3ヶ所がありますが、各センターの収容状況などによりどこの収容所に入るかはわかりません。
極端な例では東京に在住していた外国人が長崎の大村入国管理センターに収容されるケースもあり、こうなると家族や婚約者がいたとしても頻繁に面会に行くこともできず、外国人本人もいつ結果がでるかわからない申請に望みをかけて延々と待ち続けることになります。
当然、このような状況が続けば収容されている外国人はもちろん、そのご家族にも多大な負担がかかります。そのため、再審情願は確実に許可取得が見込めるような場合でなければ、通常は諦めたほうがよいでしょう。
再審情願をせずに退去強制で帰国した場合には通常は5年間の入国拒否となりますが、外国人本人は本国で自由に生活ができますし、婚約者やご家族も本国まで行けばいつでも本人に会うことができます。そして、頃合を見計らい、上陸特別許可を申請するなどして正規の在留資格を取得した方が家族や婚約者にかける負担が軽減されるのではないでしょうか。
なお、上陸特別許可とは、退去強制され本国に帰国したが、婚姻の継続等やむをえない理由で入国禁止期間中に日本に呼び寄せる場合の手続きです。詳細は以下のページをご覧ください。

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上陸特別許可申請とは退去強制され本国などに帰国した方を入国禁止期間中に日本に呼び寄せるための手続きです。
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