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在留特別許可のガイドライン(令和6年3月改定)

令和6年3月改定の在留特別許可のガイドライン
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1.在留特別許可のガイドライン(令和6年3月改定)の概要

在留特別許可のガイドライン

 令和5年入管法等改正法(以下 「改正法」といいます。)により、在留特別許可の申請手続が創設され、その考慮事情が法律上明示されました。

 法改正以前の在留特別許可というのは、日本から退去強制され出国することを前提とした退去強制手続きの一環で行われる法務大臣による特例的な措置のことでした。

 したがって、在留特別許可は法務大臣の例外的な恩恵的な措置であるため自由裁量による問題とされており、法律上では在留特別許可を外国人本人が申請する権利は無いものとされていました。

 申請するための権利がなければ、申請する手段が存在しないことになります。

 したがって、以前は入国管理局などで在留特別許可について問い合わせをしても、場合によっては「そんな申請はありません。」と対応されることもありました。

 今回の法改正により従来と審査内容が大きく異なる点は見受けられませんが、在留特別許可の申請手続が創設され、それにともない考慮事情が法律上明示されたことにより、在留特別許可申請の手続きの透明性が高まるものと思われます。

 なお、見直し後のガイドラインは、令和6年6月10日から運用を開始しています。

 以下、出入国在留管理庁が公表しているガイドラインをご紹介します。

2.ガイドラインの位置付け等

在留特別許可のガイドラインの位置付け

1.改正法における在留特別許可に係る規定について

 令和5年入管法等改正法(以下 「改正法」といいます。)により、在留特別許可の申請手続が創設され、その考慮事情が法律上明示されました。

 改正法により、法務大臣は、外国人が退去強制対象者に該当する場合であっても、

(1)永住許可を受けているとき、
(2)かつて日本国民として本邦に本籍を有したことがあるとき、
(3)人身取引等により他人の支配下に置かれて本邦に在留するものであるとき、
(4)難民の認定又は補完的保護対象者の認定を受けているとき、
(5)その他法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるとき、

 当該外国人からの申請により又は職権で、当該外国人の在留を特別に許可することができることとされました(出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」といいます。)第50条第1項)。

 ただし、当該外国人が、

・無期若しくは一年を超える拘禁刑(実刑)に処せられるなど一定の前科を有する者
・又は一定の退去強制事由に該当する者
である場合は、在留特別許可をしないことが人道上の配慮に欠けると認められる「特別の事情」(注1)がない限り、在留特別許可はされません(同条第1項ただし書)。

 そして、在留特別許可の許否判断に当たっては、在留を希望する理由、家族関係、素行、本邦に入国することとなった経緯、本邦に在留している期間、その間の法的地位、退去強制の理由となった事実及び人道上の配慮の必要性を考慮するほか、内外の諸情勢及び本邦における不法滞在者に与える影響その他の事情を考慮することが明示されました(同条第5項)。

(注1)入管法第50条第1項ただし書に該当する者は、その反社会性の高さに鑑みれば、類型的に、我が国での在留を例外的・恩恵的に認めることが好ましくない者です。「特別の事情」とは、このような者であっても、例えば、当該外国人が、本邦で疾病の治療を受けている者で、相当期間本邦で治療を受けなければ生命に危険が及ぶ具体的なおそれがあることなど、在留を許可しないことが人道的見地から酷に過ぎると認められる事情をいいます。


2.在留特別許可の性質について

 在留特別許可は、従前から、本邦からの退去を強制されるべき外国人に対して例外的・恩恵的に行われる措置であり、その判断は、法務大臣の極めて広範な裁量に委ねられており、在留特別許可をするかどうかについては、個々の事案ごとに諸般の事情を総合的に考慮した上で判断されるものとされていました。

 改正法によっても、このような在留特別許可の性質は、変わりません。


3.ガイドラインの位置付けについて

 出入国在留管理庁は、在留特別許可の判断の透明性を高めるため、在留特別許可に係るガイドラインを策定・改定し、考慮する事項を例示的に示してきたところです。

 今般、改正法の施行により、前記1のとおり、申請手続の創設に併せて考慮事情を法律で明確に示し、当該各考慮事情について当事者に十分に主張し得る機会を保障することとしたことに併せ、在留特別許可に係るガイドラインも改定し、当該各考慮事情の評価に関する考え方を示すこととしました。

 本改定は、在留特別許可に関する従来の判断の在り方を変えるものではありませんが、特に、我が国に不法に在留している期間が長いことについては、出入国在留管理秩序を侵害しているという観点から消極的に評価されることを明確にしました。

 他方で、本邦で家族とともに生活をするという子の利益の保護の必要性を積極的に評価すること、また、その間の生活の中で構築された日本人の地域社会(学校、自治会等。以下「地域社会」といいます。)との関係も積極的に評価することなどを明確にしました。

3.入管法第50条第5項に掲げる考慮事情の評価に関する考え方

第五十条 法務大臣は、外国人が退去強制対象者に該当する場合であつても、次の各号のいずれかに該当するときは、当該外国人からの申請により又は職権で、法務省令で定めるところにより、当該外国人の在留を特別に許可することができる。ただし、当該外国人が無期若しくは一年を超える拘禁刑に処せられた者(刑の全部の執行猶予の言渡しを受けた者及び刑の一部の執行猶予の言渡しを受けた者であつてその刑のうち執行が猶予されなかつた部分の期間が一年以下のものを除く。)又は第二十四条第三号の二、第三号の三若しくは第四号ハ若しくはオからヨまでのいずれかに該当する者である場合は、本邦への在留を許可しないことが人道上の配慮に欠けると認められる特別の事情があると認めるときに限る。

一 永住許可を受けているとき。
ニ かつて日本国民として本邦に本籍を有したことがあるとき。
三 人身取引等により他人の支配下に置かれて本邦に在留するものであるとき。
四 第六十一条の二第一項に規定する難民の認定又は同条第二項に規定する補完的保護対象者の認定を受けているとき。
五 その他法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるとき。

2〜4 (略)

5 法務大臣は、在留特別許可をするかどうかの判断に当たつては、当該外国人について、在留を希望する理由、家族関係、素行、本邦に入国することとなつた経緯、本邦に在留している期間、その間の法的地位、退去強制の理由となつた事実及び人道上の配慮の必要性を考慮するほか、内外の諸情勢及び本邦における不法滞在者に与える影響その他の事情を考慮するものとする。

6〜10 (略)

1.在留を希望する理由

 当該外国人が我が国での在留を希望する理由は、在留特別許可をするかどうかの判断において基本となるものですが、単に在留を希望する理由があるだけではなく、後記2から9までに掲げる事情とどのように関連するのかという観点から考慮されます。

 

2.家族関係

 家族関係は、在留特別許可をするかどうかの判断において、重要な要素となり得るものであり、中でも、家族とともに生活をするという子の利益の保護の必要性は、積極要素として考慮されます。

 その上で、特に考慮する積極要素として、以下のもの(ただし、家族関係に加え、後記3の「素行」として分類される当該外国人やその家族と、日本人や地域社会との結び付きについても併せて考慮されているものです。)が挙げられます。

(1)日本人又は特別永住者との家族関係

ア 当該外国人が、日本人又は特別永住者との間に出生した実子(嫡出子又は父から認知を受けた非嫡出子をいう。以下同じ。)であること

イ 当該外国人が、日本人又は特別永住者との間に出生した実子を扶養している場合であって、次のいずれにも該当すること

(ア) 当該実子が未成年かつ未婚であること、又は成年であるものの身体的若しくは精神的障害により監護を要すること
(イ)当該実子と現に相当期間同居し、当該実子を監護及び養育していること

ウ 当該外国人が、日本人又は特別永住者と法的に婚姻している場合(退去強制を免れるために、婚姻を偽装し、又は形式的な婚姻届を提出した場合を除く。)であって、夫婦として相当期間共同生活をし、相互に協力して扶助しており、かつ、夫婦の間に子がいるなど婚姻が安定かつ成熟していること

(2)入管法別表第二に掲げる在留資格で在留する者との家族関係

ア 当該外国人が、入管法別表第二に掲げる在留資格(永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者)で在留している者の扶養を受けている未成年かつ未婚の実子であること

イ 当該外国人が、入管法別表第二に掲げる在留資格で在留している実子を扶養している場合であって、前記(1)イ(ア)及び(イ)のいずれにも該当すること

ウ 当該外国人が、入管法別表第二に掲げる在留資格で在留している者と法的に婚姻している場合(退去強制を免れるために、婚姻を偽装し、又は形式的な婚姻届を提出した場合を除く。)であって、夫婦として相当期間共同生活をし、相互に協力して扶助しており、かつ、夫婦の間に子がいるなど婚姻が安定かつ成熟していること

(3)前記(1)及び(2)以外の家族関係

ア 当該外国人が、本邦の初等中等教育機関(母国語による教育を行っている教育機関を除く。以下同じ。)で相当期間教育を受けており、かつ、本国で初等中等教育を受けることが困難な事情等が認められる場合であって、地域社会で一定の役割を果たすなど相当程度に地域社会に溶け込んでいる者と同居しており、かつ、当該者の監護及び養育を受けている実子であること

イ 当該外国人が、本邦の初等中等教育機関で相当期間教育を受けており、かつ、本国で初等中等教育を受けることが困難な事情等が認められる実子と同居しており、かつ、当該実子を監護及び養育している場合であって、地域社会で一定の役割を果たすなど相当程度に地域社会に溶け込んでいる者であること


3.素行

 在留特別許可をするかどうかの判断において、当該外国人の素行が善良であること、すなわち法令を遵守し、社会的に非難されることのない生活を送ることは当然の前提であるため、積極要素とはなりません。

 しかし、当該外国人が地域社会において相当程度活動したり、本邦の初等中等教育機関で相当期間教育を受けているなどの事情により、現に相当程度に地域社会との関係が構築されていると認められること、当該外国人に対する将来の雇用主等の第三者による支援の内容が十分なものであることなど、地域社会に溶け込み、貢献しているなどの事情が認められる場合には、その程度に応じて、積極要素として考慮されます。

 その中でも、当該外国人が、社会、経済、文化等の各分野において、本邦に貢献し不可欠な役割を担っていると認められることは、特に考慮する積極要素となります。

 これに対し、当該外国人が、

・過去に退去強制手続又は出国命令手続をとられたことがあること、
・入管法第50条第1項ただし書に該当する以外の刑罰法令違反に及んだことがあること、
・仮放免又は監理措置中に逃亡又は条件に違反したこと、
・これまで本邦で就労していたにもかかわらず、適正に納税義務を果たしていないこと、
・現に生活する地域のルールを守らない、迷惑行為を繰り返すなどしており、地域社会との関係に問題が認められること

など、当該外国人の素行が善良ではない場合には、その反社会性の程度に応じて消極要素として考慮されます。

 その中でも、特に考慮する消極要素として、以下のものが挙げられます。

(1)当該外国人が、以下に掲げるような出入国在留管理行政の根幹に関わる違反又は反社会性の高い違反に及んだことがあること

ア 集団密航への関与や、他の外国人の不法入国を容易にする行為等を行ったことがあること
イ 他の外国人の不法就労や、在留資格の偽装に関わる行為等を行ったことがあること
ウ 在留カード等公的書類の偽変造や不正受交付、偽変造された在留カード等の行使、所持等を行ったことがあること
エ 自ら売春を行い、あるいは他人に売春を行わせるなど、本邦の社会秩序を著しく乱す行為又は人権を著しく侵害する行為を行ったことがあること

(2)当該外国人が、反社会的勢力であること
 

4.本邦に入国することとなった経緯

 当該外国人が適法に入国したことは当然の前提であるため、積極要素とはなりませんが、本邦に入国することとなった経緯に人道上の配慮の必要性等が認められる場合には、その程度に応じて積極要素として考慮され、当該外国人が、インドシナ難民、第三国定住難民、中国残留邦人であることは、特に考慮する積極要素となります。

 これに対し、当該外国人が、船舶による密航、若しくは偽造旅券等を使用し又は在留資格を偽装するなどして不正に入国したことや、入管法第10条第7項若しくは第11項又は第11条第6項の規定により退去を命ぜられた者で、遅滞なく本邦から退去しなかったことなど、不法又は不正に入国した場合には、その経緯に認められる帰責性の程度に応じて消極要素として考慮されます。


5.本邦に在留している期間、その間の法的地位

 本邦に在留している期間、その間の法的地位については、当該外国人が我が国に適法に滞在していることは当然の前提であるため、積極要素とはなりませんが、入管法別表第一の一の表又は二の表若しくは入管法別表第二の表に掲げる在留資格に基づく活動又は身分若しくは地位を有するものとしての活動を行っていた場合には、そのような期間が長期であることなどは、積極要素として考慮されます。

 これに対し、当該外国人が不法残留している場合又は不法入国後に不法に在留を続けている場合には、不法に滞在する期間が長期であることなどは、在留管理秩序を侵害する程度が大きいといえ、消極要素として考慮されます(注2)(注3)。

 なお、外国人が認知されて日本国籍を取得した後にその認知が事実に反することが明らかとなった場合には、国籍取得が当初から無効となるため、当該外国人に日本国籍が認められなくなりますが、認知を受けたことについて当該外国人に帰責性のない場合には、それまで日本人として生活していた実態等は、後記9「その他の事情」の積極要素として考慮されます。

 この場合において、認知を受けた外国人が本邦の初等中等教育機関で相当期間教育を受けているなどの事情が認められるときは、これについても、特に考慮する積極要素となります。

(注2)ただし、不法滞在していた場合であっても、その間の生活の中で日本人や地域社会との関係を構築している場合は、前記3同様に我が国との結び付きを示すものとして、積極要素として考慮される場合があります。

(注3)この場合、在留特別許可の許否判断において考慮する不法滞在期間の終期は、出入国在留管理庁が不法滞在の事実を認知した時点となります。

 

6.退去強制の理由となった事実

 退去強制の対象となる外国人は入管法第24条各号に掲げる退去強制事由のいずれかに該当しているところ、その理由となった事実は、その反社会性の程度に応じて消極要素として考慮されます。


7.人道上の配慮の必要性

 人道上の配慮の必要性は、その程度に応じて積極要素として考慮されます。その中でも、特に考慮する積極要素として、以下のものが挙げられます。

(1)当該外国人が、難病等により本邦での治療を必要としていること、又はこのような治療を要する親族を看護することが必要と認められる者であること
(2)当該外国人が、難民の認定又は補完的保護対象者の認定を受けていなくとも、その本国における情勢不安に照らし、当該外国人が帰国困難な状況があることが客観的に明らかであること
(3)当該外国人が、いずれの国籍又は市民権も有しておらず、入管法第53条第2項各号に掲げる国のいずれにも送還できない者であること

8.内外の諸情勢、本邦における不法滞在者に与える影響

 内外の諸情勢、本邦における不法滞在者に与える影響としては、具体的には、国内の治安や善良な風俗の維持、労働市場の安定等の政治、社会等の諸情勢、当該外国人の本国情勢、本邦における不法滞在者に与える影響等が考慮されます。

 

9.その他の事情

 在留特別許可の許否の判断においては、諸般の事情を総合的に考慮するものであり、考慮される事情は、前記1から8までに挙げたものに限られません。

 例えば、当該外国人が、不法滞在を申告するため、自ら地方出入国在留管理官署に出頭したこと、入管法別表第一の一の表又は二の表に掲げる在留資格のいずれかの資格該当性を有し、在留特別許可とされた場合に当該在留資格に基づく活動を行うと認められることは、積極要素として考慮されます。

 これに対し、当該外国人が、退去強制手続又は在留諸申請等において、虚偽の内容の申告を行ったことや、当該外国人と本国との結び付きが顕著なことは、消極要素として考慮されます。

4.積極要素及び消極要素の考慮の在り方等

 在留特別許可の許否の判断においては、個々の事案ごとに当該外国人の申立て内容だけでなく、具体的な根拠の有無や客観的な状況も考慮した結果、各考慮事情に認められる積極要素及び消極要素を総合的に勘案し、積極要素として考慮すべき事情が消極要素として考慮すべき事情を明らかに上回る場合には、在留特別許可をする方向で検討することとなります。

 したがって、特に考慮する積極要素が存在するからといって、必ず在留特別許可がされるというものではなく、逆に、特に考慮する消極要素が存在するからといって、一切在留特別許可がされないというものでもありません(注4)。

(注4)在留が認められず退去強制令書を発付された外国人は、速やかに本邦から退去することが原則となるため、退去強制令書が発付された後の事情変更等は原則として考慮されません。

5.在留特別許可を取得されたお客様体験談

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