難民と認定されなかった事例
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難民と認定されなかった事例 (以下、出入国管理局HPより抜粋)

(1)迫害理由として「人種」を申し立てるもの

ケース1
申請者は民族Aであるところ、本国において本国政府機関から差別を受けたことから、帰国した場合、本国政府から迫害を受けるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 出身国情報によれば、本国では近年、少数民族問題を所管する省が新設され、少数民族の出身者が上院議長に就任したことが認められ、本国政府と民族Aとの間に停戦協定が締結されるなど、本国政府が民族Aとの融和を促進していることが認められる。

 申請者の申立てによれば、申請者が受けた差別というのは、国家機関に就職できなかったり、国民登録証の更新に時間が掛かったり、言語の理解度が不十分であるため転校できなかったというものであり、迫害とはいえない上、民族Aであることを理由に身体的な危害を加えられたことはないこと、上記国情に照らせば、民族Aであることのみを理由とした迫害のおそれは認められないことから、条約難民の要件である迫害を受けるおそれがあるとは 認められないとして「不認定」とされた。

ケース2
申請者は民族Aであるところ、本国において選挙で勝利した与党が、野党のリーダーが民族Aであることや民族Aの居住地域で独立運動が盛んに行われているため、民族Aを虐殺しようとしていることから、帰国した場合、与党から迫害を受けるおそれがあるとして難民認定申請を行ったもので ある。

 出身国情報によれば、民族Aなどの民族的少数派は一般的に政治プロセスから排除されたり、ヘイトスピーチの被害を受けることが認められる。

 申請者の申立てによれば、申請者は民族Aであるため、与党から迫害を受けるというところ、上記国情に照らせば、民族Aが差別を受けていることは認められるものの、与党が民族Aを虐殺しようとしているというのは、申請者の臆測にすぎず、申請者自身、民族Aであることを理由に危害を加えられたことはない上、上記独立運動に係る活動を行ったこともないこと、申請者と同じ民族Aである家族は、本国で生活しており、与党から接触を受けたような事情もないことから、条約難民の要件である迫害を受けるおそれがあるとは認められないとして「不認定」とされた。


(2)迫害理由として「宗教」を申し立てるもの

ケース1
申請者は、宗教Aを信仰しているところ、本国において、宗教Bの信者から、勤務先を解雇されるなどの差別を受けたことから、帰国した場合、宗教 Bの信者から迫害を受けるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 出身国情報によれば、本国政府は宗教Aの人々をめぐる状況の改善に取り組んでおり、また、本国政府当局が私人による違法行為を取り締まっていることが認められる。

  申請者の申し立てる事情は、迫害とは認められない上、上記国情に照らせば、宗教Aに属することを理由とした迫害のおそれは認められないことか ら、条約難民の要件である迫害を受けるおそれがあるとは認められないとして「不認定」とされた。


ケース2
申請者は、A教徒であるところ、本国において、近隣のB教徒と口論になり、殺害の脅迫を受けたことから、帰国した場合、B教徒に殺害されるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 出身国情報によれば、本国では憲法上信教の自由が認められており、また、本国政府当局がB教徒を含む私人による違法行為を取り締まっていることが認められる。

 申請者の申立てによれば、申請者を迫害するのは、特定地域のB教徒であるというところ、上記国情に照らせば、本国政府当局がこうした私人による違法行為を放置、助長するような特別な事情があるとは認められないことから、条約難民の要件である迫害を受けるおそれがあるとは認められないとして「不認定」とされた。


(3)迫害理由として「政治的意見」を申し立てるもの 

ケース1
申請者は、本国においてSNS上で本国政府が公正でないという意見について、投稿やシェアをしたことから、帰国した場合、本国政府当局から迫害を受けるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 申請者は、難民認定申請書に上記事情を何ら申し立てていないことに加え、上記申立ての裏付けとなる資料を提出しておらず、この点について、自身のSNSのアカウントが突然ブロックされたなどと不自然な供述をしていることから、申請者の申立ての信ぴょう性には疑義があること、仮に申立ての一部に事実が含まれているとしても、SNS上での投稿等は本名でされたものではなく、申請者が投稿したことを本国政府が把握しているとは考え難い上、実際に本国政府から接触を受けたこともないこと、上記事情後に自 己名義旅券を行使して何ら問題なく本国の出国手続を受けていることから、条約難民の要件である迫害を受けるおそれがあるとは認められないとして「不認定」とされた。

ケース2
申請者は、本国において、2018年から反政府活動グループである組織 Aの支持者として、デモへの参加を呼びかけたり、自身も会議やデモに参加し、同組織の代表者に同行して選挙活動を行ったところ、Aの活動に反対する者から殺害の脅迫を受けたことから、帰国した場合、Aの活動に反対する 者に殺害されるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 申請者は、Aの主要な活動内容や代表者の重要な動静等について具体的に説明できず、申請者と同様に警告を受けたという知人の名前を挙げることができないことなどから、申請者の申立てには、信ぴょう性が認められず、仮に申立ての一部が事実であるとしても、申請者は脅迫が始まって以後、約1年間本国にとどまっており、その間に身柄拘束や暴行を受けておらず、家族も上記脅迫者から接触を受けたとの事情も見受けられないことから、条 約難民の要件である迫害を受けるおそれがあるとは認められないとして「不認定」とされた。

ケース3
申請者は、本国においてデモに参加したことから、帰国した場合、本国警察に逮捕されるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 出身国情報によれば、本国では民主化運動の指導者が率いる政党が政権与党となり、政治活動や言論に対する規制が大幅に緩和されるなど、本国情勢に変化が認められる。

 申請者の申立てによれば、申請者は多数の参加者の一人としてデモに参加したにすぎず、これを理由に本国政府官憲から身柄拘束等をされたことはない上、上記事情後、何ら問題なく自己名義旅券の発給及び本国の出国手続を受けており、上記国情も踏まえれば、条約難民の要件である迫害を受けるおそれがあるとは認められないとして「不認定」とされた。

 

ケース4
申請者は、本国において、政権交代を求めるデモに参加したことから、帰国した場合、本国政府当局に逮捕されるおそれがあるとして難民認定申請を 行ったものである。

 申請者の申立てによれば、申請者は上記デモに多数の参加者の一人として参加したにすぎず、これを理由に本国政府官憲に身柄拘束等をされたこ はないこと、上記事情後に何ら問題なく自己名義旅券の発給及び本国の出国手続を受けていることに加え、本国の政府若しくは地方公共団体の機関又はこれらに準ずる機関の推薦を受けて技能実習生として本邦に入国していることから、条約難民の要件である迫害を受けるおそれがあるとは認められな いとして「不認定」とされた。

ケース5
申請者は、本国において野党のメンバーとして活動していたところ、1999年頃、与党の関係者から脅迫や暴行を受けたことから、帰国した場合、与党の関係者から迫害を受けるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 出身国情報によれば、本国政府当局が政党関係者による違法行為に対し、与野党問わず取締りを行っていることが認められる。

 申請者の申し立てる事情は相当以前のことであること、申請者の申立てによれば申請者を迫害するのは本国政府ではなく与党の関係者であるというところ、上記国情に照らせば、本国政府当局が与党関係者による違法行為を放置、助長するような特別な事情があるとは認められないことから、条約難民の要件である迫害を受けるおそれがあるとは認められないとして「不認定」とされた。

ケース6
申請者は、本国において政党Aの関係者から、同党に加入するよう脅迫を受けたことから、帰国した場合、政党Aの関係者から迫害を受けるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 出身国情報によれば、本国政府当局が政党Aの関係者による違法行為を取り締まっていることが認められる。

 申請者の申立てによれば、申請者はこれまで政党Aの関係者から身体的な危害を加えられたことはない上、申請者の主張する迫害主体は、政党Aの関係者であるところ、上記国情に照らせば本国政府当局が政党Aの関係者による違法行為を放置、助長するような特別な事情があるとは認められないことから、条約難民の要件である迫害を受けるおそれがあるとは認められな いとして「不認定」とされた。

 

(4)その他の申立て「知人、近隣住民、マフィア等とのトラブルを申し立てるもの」

ケース1
申請者は、本国において債権者との間に借金をめぐる問題が生じていることから、帰国した場合、債権者から迫害を受けるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 申請者の申立ては、借金を理由として債権者から迫害を受けるおそれがあるというものであり、難民条約上のいずれの迫害の理由にも該当しないとして「不認定」とされた。

ケース2
申請者は、本国において、州議会議員の秘書から交際を求められたが、これを断ったため、同人から付きまとわれるなどの嫌がらせ及び脅迫を受けたことから、帰国した場合、当該州議会議員の秘書から迫害を受けるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 申請者の申立ては、交際を断った相手との男女間のトラブルを理由として、危害を加えられるおそれがあるというものであり、難民条約上のいずれの迫害の理由にも該当しないとして「不認定」とされた。

ケース3
申請者は、本国において兄及び兄の友人と共に商売を始めようとしたところ、兄の友人との間に金銭をめぐる問題が生じ、同人から殺害の脅迫をけたことから、帰国した場合、兄の友人から迫害を受けるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 申請者の申立ては、商売上のトラブルを理由として、兄の友人から迫害を受けるおそれがあるというものであり、難民条約上のいずれの迫害の理由に も該当しないとして「不認定」とされた。

ケース4
申請者は、本国において、地元のマフィアとの間に土地の所有をめぐる問題が生じていることから、帰国した場合、マフィア及びその手下から迫害を受けるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 申請者の申立ては、土地所有のトラブルを理由として、マフィアから迫害を受けるおそれがあるというものであり、難民条約上のいずれの迫害の理由にも該当しないとして「不認定」とされた。

ケース5
申請者は、本国において自身の事業のために銀行から融資を受けたが、銀行への支払いをできなくなったため銀行から訴えられ逮捕されたところ、裁判により未返済分を返済することを条件に保釈されたにもかかわらず、逃亡したことから帰国した場合保釈を取り消され収監されるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 申請者の申立ては、保釈条件に従わなかったため収監されるというものであり、難民条約上のいずれの迫害の理由にも該当しないとして「不認定」とされた。


(5)本国の治安情勢に対する不安を申し立てるもの

ケース1
申請者は、本国において、本国政府とテロ組織との間で戦争が起きていることから、帰国した場合、戦争に巻き込まれ命を落とすおそれがあるとして 難民認定申請を行ったものである。

 申請者の申立ては、本国の治安情勢に対する不安を述べているにすぎず、申請者に係る個別具体的な迫害事情もないことから、難民条約上のいずれの迫害の理由にも該当しないとして「不認定」とされた。


(6)親族間のトラブルを申し立てるもの

ケース1
申請者は、本国において、兄との間に亡父の遺産をめぐる問題が生じていることから、帰国した場合、兄から殺害されるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 申請者の申立ては、遺産相続を理由として、兄から殺害されるおそれがあるというものであり、難民条約上のいずれの迫害の理由にも該当しないとして「不認定」とされた。

ケース2
申請者は、本国において、元夫との間に離婚をめぐる問題が生じていると ころ、元夫から暴行及び殺害の脅迫を受けたことから、帰国した場合、元夫 から殺害されるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 申請者の申立ては、元夫との離婚をめぐる問題を理由として、元夫から殺害されるおそれがあるというものであり、難民条約上のいずれの迫害の理由 にも該当しないとして「不認定」とされた。


(7)家族が難民認定申請していることを申し立てるもの

ケース1
申請者は、両親が難民であることから、自身も難民であるとして難民認定 申請を行ったものである。

 申請者の両親が条約難民に該当するとは認められないことから、申請者についても、条約難民に該当するとは認められないとして「不認定」とされ た。

ケース2
申請者は、日本において本国の家族を支えるため引き続き稼働したいとして難民認定申請を行ったものである。

 申請者の申立てには、難民該当性を基礎付ける事情が含まれていないとして「不認定」とされた。


(8)個人的な事情を申し立てるもの

ケース1
申請者は、日本において心臓病の娘の治療を行いたいとして難民認定申請を行ったものである

 申請者の申立てには、難民該当性を基礎付ける事情が含まれていないとして「不認定」とされた。

ケース2
申請者は、日本において馬の調教師として働きたいとして難民認定申請を行ったものである。

 申請者の申立てには、難民該当性を基礎付ける事情が含まれていないとし て「不認定」とされた。


(9)カーストを申し立てるもの

ケース1
申請者はカーストAに属しているところ、本国のB州においてカーストCの者らからカーストCより低位のカーストであることを理由に殴られたことから、帰国した場合カーストCの者らに殺害されるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 出身国情報によれば、本国では、憲法により人種やカースト等に基づく差別を禁止しており、また、本国政府当局が私人による違法行為を取り締まっていることが認められる。

 申請者の申立てによれば、申請者の主張する迫害主体は、特定地域のカーストCの者らであるところ、上記国情に照らせば、本国政府当局がこうした私人による違法行為を放置、助長するような特別な事情があるとは認められないことから、条約難民の要件である迫害を受けるおそれがあるとは認められないとして「不認定」とされた。


(10)兵役忌避を申し立てるもの

ケース1
申請者は、本国において徴兵機関から手紙が届いたものの徴兵に応じていないことから、帰国した場合収監されるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 出身国情報によれば、本国では兵役忌避者に科せられている処罰が不相当に重いものであるとは認められない。

 申請者の申立てによれば、戦闘のおそれにより徴兵に応じていないというところ、一般的に、兵役義務が存在する国において、兵役の嫌悪や戦闘のおそれのみを理由に兵役を忌避したとしても、条約難民とは認められない上、上記国情のとおり兵役忌避者に対する処罰が不相当に重いものであるとは認められないことから、条約難民の要件である迫害を受けるおそれがあると は認められないとして「不認定」とされた。


(11)複数回申請 

ケース1
申請者は2回目の難民認定申請であるところ、前回の難民認定手続と同様にA教徒であり本国においてA教徒であった家族がB教徒に殺害されたことから、帰国した場合自身もB教徒に殺害されるおそれがあるとして難民認定申請を行ったものである。

 申請者の申立ては、過去の難民認定申請における申立てと同旨であり、同申請に対する難民不認定処分取消訴訟において判示されているとおり、難民該当性が認められないとして「不認定」とされた。

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